西御坊駅 (2009.10)
キハ603が走っていた頃。トタン張りの終着駅。ここだけ時間が止まっているかのような空間だった。
御坊駅 (2009.10)
和歌山県御坊市を走る紀州鉄道は、紀勢本線と接続する御坊駅と西御坊駅を結ぶ全長わずか2.7kmの非電化路線だ。キハ603は1960年新潟鐵工所製の車両で、1975年に廃止された大分交通耶馬渓(やばけい)線から転入した。床下排気のDMH17Bエンジン、バス窓が並ぶ車体側面、板敷きの車内に白熱灯、キハ603は最後まで残った古典的な気動車だった。製造から49年、紀州鉄道で34年間活躍し2009年10月に引退した。
朝の御坊駅で京都行きの特急「スーパーくろしお」(381系)と並ぶキハ603。後継車両のキテツ1が導入されてから引退までは週末に運行されていた。「くろしお」運用の381系は2015年10月に置き換えられた。
学門駅 (2015.4)
古くから隣接している県立高校、中学校が駅名の由来。朝のラッシュ時は小さな車体のキテツ2が通学客で満員だった。
市役所前駅 (2015.4)
御坊市役所の近く市役所前駅に到着する2軸レールバス、キテツ2。次の終点、西御坊駅へはわずか300mの距離だ。
紀伊御坊駅 (2009.10)
御坊行きのキハ603。構内で部品取り用に残っていたキハ604は2010年に解体された。キハ603は2009年に引退し、2017年以降は駅近くで店舗と交流スペースとして静態保存されている。
西御坊駅 (2015.4)
御坊駅から8分ほどで終点の西御坊駅に到着。時間が止まったような駅空間が残っていて、独特の雰囲気がある終着駅だ。1989年までは0.7km先の日高川駅まで路線が続いていて、残ったレールや路線跡は航空写真でも確認することができる。