「富士・はやぶさ」 360° Virtual Tour
2009年3月14日のダイヤ改正で廃止された寝台特急「富士・はやぶさ」の360度パノラマツアーです。パノラマ画面上のサムネイルで駅やB寝台車内の12パノラマを切り替えられます。
以下は個別の駅や車内パノラマとキャプションです。
東京駅
東京駅18:03発。混み合う時間帯に「富士・はやぶさ」は10番線からひっそりと発車していた。下り列車は前6両が熊本行きの「はやぶさ」、後6両が大分行きの「富士」で東京駅 – 門司駅間を併結運転していた。東京駅 – 九州間を運行する最後のブルートレインだった。
東京駅
編成後方(神田方)にて。入線時はEF65が品川の車両基地から「富士・はやぶさ」+EF66を牽引していた。頭上にある駅の行き先表示版には大分・熊本の文字、両終着駅には翌昼前に到着する長旅だった。
熊本駅
熊本駅15:57発、東京行き「はやぶさ」。ホームには先発の「リレーつばめ」14号を待つ乗客の列。駅は九州新幹線の高架工事が進められていたころ。
大分駅
大分駅16:48発、東京行き「富士」。門司駅まで牽引するED76 69が富士山型のヘッドマークを付けていた。熊本駅同様、駅が高架化される前の風景だ。
門司駅「はやぶさ」熊本行き
下り列車「はやぶさ」側で。熊本駅まで牽引するED76 90が連結されるシーン。関門トンネルを抜けて門司駅に到着(8:46)すると、前6両の熊本行き「はやぶさ」(8:59発)と、後6両の大分行き「富士」(9:10発)に分割された。牽引機は東京駅 – 下関駅がEF66、下関駅 – 門司駅がEF81、門司駅 – 熊本駅・大分駅間がED76だった。
門司駅「富士」大分行き
下り列車「富士」側で。編成後方の8号車1人用A寝台個室「シングルデラックス」(オロネ15-3000番台)、9号車1人用B寝台個室「ソロ」(オハネ15 2000番台)付近で。隣の1・2番線に写っているうどん店は2017年に閉店してしまった。
門司駅「はやぶさ」東京行き
こちらは東京行き「はやぶさ」が6番線に到着(18:46)し、ED76からEF81に交換するシーン。この後「はやぶさ」編成はいったん下関方に引き上げて大分からの「富士」が隣の5番線に到着(18:58)するのを待ち、5番線に後進して2列車を連結していた。環境音はその時に収録した音である。
門司駅 「富士・はやぶさ」東京行き
「はやぶさ」と「富士」を連結後、5番線を出発(19:15)するシーン。東京行きは前6両が「はやぶさ」、後ろ6両が「富士」だった。当日の編成はEF81 410の後ろにスハネフ14-3が連結されていた。1971年に14系の先行試作車として製造されたうちの1両である。[2008.12]
ソロ下段 オハネ15-2002
東京駅から「はやぶさ」ソロに乗車した時のパノラマ。1人用B寝台個室「ソロ」(オハネ15 2000番台)は、3号車「はやぶさ」と9号車「富士」に連結されていた。21時頃に「おやすみ放送」が流れ、開放式B寝台は減光、車内放送は翌朝まで中断されていた。九州まで続くたくさんの駅名を聞くことができるのも長距離列車ならではの醍醐味。列車は大雨で4分遅れ、窓に雨粒が激しく当たる音がする。収録音冒頭の鉄橋通過音は大井川である。
B寝台 スハネフ14-12
こちらは東京駅からB寝台に乗車した時のパノラマ、この車両の乗客は4名のみだった…。毎晩21時、大井川を渡り金谷駅を通過したあたりで流れていた車内放送と走行音を収録。古い客車の内装が軋む音や、うるさかったスハネフ14の電源用の床下エンジン音も懐かしい。通路側にある折りたたみ式の座席を引き出して、車窓を眺めるひと時は最高だった。[2008.12]
B寝台 スハネフ14-12
上のパノラマと同じ「はやぶさ」車内と熊本駅到着前の車内放送。東京駅で乗った4名の他に途中駅からの乗客は居らず、小倉で1人、博多で2人降りられて、車内は私1人になってしまった…。東京駅から約1300km、18時間弱の長旅の終わりに、聞き慣れたチャイムが流れると先頭の機関車から汽笛が聴こえてきた。寝台特急「はやぶさ」は熊本駅に定刻(11:49)着。駅は九州新幹線全線開業に向けた工事の真最中であった。
ソロ上段 オハネ15-2005
往路は開放式B寝台だったので復路はソロ上段に乗車した。オルゴールのチャイムが鳴ったあと、飲んだり室内灯を消して車窓を眺めていたらうっかり寝てしまい、これが最後に乗った「富士・はやぶさ」のパノラマになった。